No Child Labour Used

インドのヴァラナシで作られているジュート素材のドゥリー(Dhurrie)ラグ。インド(やパキスタン)で古くから織られてきた「ドゥリー」は、天然素材を厚く平織りにした伝統的な絨毯(じゅうたん)です。この製品は「No Child Labour Used(児童労働不使用)」で作られています。製品の製造過程に、15歳未満(または義務教育修了前)の子どもが関わっていないことを示す言葉です。
少し前に、Netflixで短編映画『アヌジャ』を観ました。インドの児童労働と教育のリアルを描いた、23分の作品。ぜひ観てほしいです。最近はさまざまな国や文化の作品をよく観ています。決して遠い国の出来事ではなく、私たちの仕事や日々の暮らしのすぐ隣にあるように感じています。
児童労働とは、子どもが教育の機会を奪われたり、健康や発達に影響を受ける環境で働くことを指し、国際労働機関によって撤廃すべき課題とされています。その背景には、貧困や教育制度の未整備、社会の不安定さなど、複雑な要因があります。
そこで重要になるのが義務教育の存在です。本来、子どもは一定の年齢まで教育を受ける権利が守られるべきですが、世界にはそれが十分に実現されていない地域も多くあります。学校に通えない子どもは労働に向かわざるを得ず、その結果、将来の選択肢が限られてしまいます。こうした状況は「貧困の連鎖」を生み、次の世代にも影響を及ぼします。児童労働は個人の問題ではなく、社会全体に関わる課題です。
「No Child Labour Used」という表示は、その連鎖に加担しないための一つの目安です。すべてを解決するものではありませんが、どのように作られたものを選ぶのかを考えるきっかけになります。映画を通して感じたことと、日々の選択がつながっていることを意識しながら、これからもものを選び、伝えていきたいと思います。
2026年3月27日 晴れ