フローリストやガーデナーをリサーチし、園芸道具屋として鋏を追究してたどり着いたのが新潟三条の「外山刃物」の火造り鍛造による伝統的な剪定鋏。その鋏の持ち手にヌメ革を巻きました。何人もの革職人が断念した中、高い技術を身に付けた革職人に依頼し制作しているので、鋏と革の一体感が圧倒的に綺麗な仕上がりになっています。油分のバランスも良く絶妙なシボ感のあるヌメ革を採用しています。剪定時の衝撃から手を守り、冬場も冷たくなりにくく、鋼の剪定鋏の弱点を克服しました。付属の革紐や市販のキーチェーンなどで手首にホールドして使うことができます。男女兼用。外山刃物純正の合皮キャップ付き(画像と革色やステッチ、シワ感が異なる場合があります)。WORKS & LABO.オリジナル本革キャップは別売りです。
万能剪定鋏は一般的な剪定鋏よりも細かな作業がしやすいように刃を細くした形状。特にバラやフローリスト向きで、一本である程度すべての作業をしたい方におすすめ。ガーデニングもしたいしアレンジにも使いたいし、枝も切りたいし、庭先の草花の芽摘みもしたい、という要望を叶えてくれる文字通り万能な剪定鋏です。
このグリーンは柳生真吾氏と八ヶ岳倶楽部からのオファーで制作した別注品となります。
製品仕様
サイズ: 全長19cm
材 質: 鋼、ヌメ革(革の状態は個体差があり、天然皮革を有効に使用するため使用上に問題のないシミやキズがある場合があります。)
柳生真吾氏・八ヶ岳倶楽部
八ヶ岳倶楽部は、1989年に山梨県北杜市で創業。手入れの行き届いた雑木林の中、レストランやギャラリー、中庭(ガーデンコーナー)、ステージ(展示スペース)などが点在。八ヶ岳倶楽部を運営する柳生真吾氏は、1999年からNHKの園芸番組『趣味の園芸』のキャスターを長年務め、八ヶ岳倶楽部の運営のほかジャンルレスで幅広くご活躍されるも、2015年5月2日、喉頭癌のためご逝去されました。享年47歳。2008年に始まったダブルファンタジー(フリージア)を探す企画『ジョンレノンと黄色い花』で柳生氏と出逢い、2012年秋に弊社ブランドWORKS & LABO.の展示会を通じて意気投合し、革巻き剪定ハサミの別注カラーの制作に発展。その後も八ヶ岳倶楽部と当店は、多方向の取り組みをスタートさせ現在に至る。
外山刃物について
外山刃物の創業は、江戸時代の文久年間にさかのぼり、越後木鋏の宗家として、初代龍松氏(銘:龍松)、二代目富次郎氏(銘:珍龍)、三代目秀吉氏(銘:龍山)、四代目秀久氏(銘:秀久)が、金物の街三条で代々受け継がれてきた植木鋏メーカーです。木鋏の製造は、鍛造、上げ打ち、焼き入れ、焼戻し、表すり、色付け、裏刃と切刃の重研削と仕上げ研磨、組立、調整(合い刃どり)をはじめとして、いくつもの工程を経てなされます。その工程ごとに鋼(ハガネ)を知り尽くした匠の技で作られています。また、新しい技術を取り入れ、現在もっともプロの園芸家に信頼される鋏メーカーの一つとして、「宗家秀久作」の刻印の鋏は愛用されています。
◆鋼を鍛える火造り鍛造
火造りは、いわゆる鍛造のことです。鍛造は文字通り「鍛えて造る」ことです。「鉄は熱いうちに打て」の諺のように、鋼(はがね)は高温に熱して叩くことにより強靭さを増すと同時に、目的の形となり後工程が容易になります。
◆切れ味が決まる裏研ぎ
「鋏は裏で切る」「鋏は裏が命」といわれます。とかく鋏の表側に目が行きがちですが、実は裏刃こそが鋏の心臓部分で、その良し悪しで鋏の切れ味が大きく変わります。1本1本手作業で行われる裏砥ぎは、まさに伝統に培われた職人芸の世界といえます。
◆鋏の調子を整える合い刃どり
鋏づくりの最終段階の工程で、熟練の職人が五感を働かせて1丁1丁の鋏の調子を整え、切れ味を最良の状態に仕上げます。
アフターケアメンテナンス
ユーザーの皆様に外山刃物謹製の各種鋏をいつも最良の状態で末長くご愛用していただけるように、刃の研ぎ直しや修理、錆びとりなどに万全を期しています。ご希望の方は当店までお問い合わせくださいませ。