植物のある映画#006
Smultronstället(野いちご、1957)

Smultronstället(野いちご、1957)

 名誉学位の授与式に向かう主人公の老教授イーサクの一日を、悪夢や空想を交えて描いたロードムービー。前日に死を暗示する悪夢を見たイーサクは、ストックホルムから式典が行われるルンドまで車で向かうことに予定を変更します。旅の同伴者でもある息子の妻マリアン、途中立ち寄った実母、道中に出会った人々を通じて、イーサクは自身の人生を顧みることとなります。若かりしころに婚約者サーラを弟に奪われたこと、妻カーリンの不倫現場を目撃したことを、野いちごの風景と共に美しくも切なく描かれていたり、道連れに同情した若者から、御祝いに野草の花束を贈られるシーンは、本作の中では数少ない心和らぐシーンでもあり、植物が演出の一つとして効果的に使われています。緊張感や心の動揺を、映像やセリフで突きつけられる映画ですが、老いや死、家族など、普遍的なテーマは、観る人すべてが何かしら共感できるはずです。(店主個人的にも大好きな)イングマール・ベルイマン監督による名作中の名作。

Smultronstället(野いちご、1957)

Smultronstället(野いちご、1957)

Archive

取り扱いブランド

ブランドから探す